スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【レビュー】ヨコハマ買い出し紀行

 前回のエントリで「今更ながらの漫画本を大量購入した」話を書きましたが、その中の一作品である「ヨコハマ買い出し紀行」を、わずか2日で全14巻読破してしまいました。

 いやぁ、なんとも不思議な作品です。設定は近未来の関東(主に三浦半島近辺)で、世界は温暖化なのか何なのか理由は触れていませんが、海面上昇で沿岸部の多くの町が海に沈み、緩やかにではありますが世界が滅びに向かっているという、ある意味救いのない設定です。
 にもかかわらず、その世界には悲壮感は全く無く、奇妙なことに懐かしさを覚えるような平穏でゆったりとした日常を送っておりまして、前回エントリにてToriさんからコメントいただき、そして私がレスした通り、非常にほんわかでユルい作品です。
 この作品に触れると、今の自分の殺伐とした生活を顧みて(省みて)、癒されると同時に羨ましさすら感じます。まぁつまり、漫画独特の「ご都合主義的設定」の一種であるとも言えなくもないですが、「人間らしい生活ってこうだよなぁ」などと(ロボットが主人公であるにもかかわらず)思ったりもします。

 万人にお勧めできるかと言えば、そうでは無いかなぁとも。ある程度人を選ぶかも知れません。今の生活が充実している方、あるいは物語にきちんとした設定や起承転結を求める人には不向きかも。日常生活に疲れた方に読んでもらえればと思いますが、リアルに戻りたくないと思ってしまうかも知れませんね(苦笑)。




 で、この作品はOVA化もされています。実は私は原作より前にこちらを先に観たのですが、原作の精神を見事に再現している作品でした。
 人気漫画のアニメ化というと、原作と同等、あるいは原作を超えるような作品というのは極めて稀なのですが、奇跡的にこの作品はそれを高次元で達成しています。
 アニメ化に際して原作(漫画)のセリフを一字一句再現し、あるいは絵を完全に似せるといったことをやれば、原作と同様な感動を味わえるアニメとなるかと言えば否です。漫画とアニメって、そもそも表現方法の異なる媒体なわけですから、同じことをやれば良いというわけではないのです。

 つまり、原作の伝えたかったことを、アニメなりの表現方法で再現するということが必要なわけでして、これは単純に作り手が「原作を読めば出来る」ことではなく、「原作を理解する(好きになる)」ことが必須なんだろうなぁと思うわけです。
 アニメならではの表現ということで、例えば音。このOVAは、ゴンチチの音楽(メインテーマやBGM)が印象的で、この音楽が実にこの作品にマッチしています。
 一方で、印象的なこの音楽ですが、実はOP・EDとインターミッションで流れるだけで、ドラマ内ではほとんどBGMがありません。音声はセリフの他は基本的に風や波の音、鳥の声やスクーターのエンジンの音といった(SE)だけでドラマは進んでいきます。これが実に心地よいんですよね。
 あるいは映像(動画)の部分で言えば、海に沈んだ横須賀の街の灯りを高台から眺めるシーン。これは原作では大きめのカットが数枚描かれるだけですが、黄昏が夕闇に包まれる過程と、それと同時に灯りが点るプロセスを丁寧かつ幻想的に描いています。
 なんというか、漫画原作のアニメ作品というよりかは、漫画のプロモーションビデオに近いような感じです。このスタッフで続編出さないかなぁ・・・実は続編アニメは作られているらしいのですが、この第一作目のような作られ方ではないのだそうです。残念だなぁ。。。




 余談ですが、原作・OVA共に「スクーターで写真撮影のお出掛け」のエピソードがあるのですが、これがフィルムカメラを持って出掛ける人間にとっては、すごく「ある!ある!ある!」と言いたくなるエピソードなんですよね。
 ご覧になってない方のために簡単に説明すると、スクーターで出掛けて「撮りたい風景が沢山ありすぎる!」と思うにもかかわらず、いざ色々写真を撮ろうと構えるものの、「もうちょっと先まで」と止めてしまい、最終的に撮ろうと決めていた夕焼けの風景も、落日まで眺めるだけで、結局撮影したのは出掛けに撮ったスクーターの写真のみ・・・というオチです。
 枚数制限を殆ど気にせずに撮影できるデジカメが全盛となった今では、どれだけの人に共感してもらえるのか分からないエピソードですが、銀塩時代の私によくあったことだったりします。
 デジカメ使うようになって、すっかり撮影時の「緊張感」が無くなりまして、正直撮影の腕は落ちたように思えます。ま、かなり余談ですが。。。
スポンサーサイト

Comment

非公開コメント

プロフィール

猫提督

Author:猫提督
PCやクルマ等のイジり、それにビールと深夜徘徊を愛する。酸いも甘いも辛いも何でも食うロクでなし。

最近の記事
最近のコメント
カテゴリ
月別アーカイブ
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。